「基地問題は社会問題」 大阪の若者ら議論

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【「基地問題は社会問題」 大阪の若者ら議論】(琉球新報 9/10)

【大阪】8日に大阪で行われたトークキャラバンの後半では、若者らによるトークセッションも行われ「沖縄に住んでいない私たちが、いかに基地問題を自分たちのこととして取り組むか」をテーマに議論した。米軍基地がほとんどない関西では、基地を巡る正面からの議論を避ける風潮があるなど、環境の違いからくる「ギャップ」(仲田幸司えんりけ氏)が指摘された。一方、訴え続けることで沖縄の基地負担を引き受けることに理解を示した人もいるとし、基地問題を「社会問題」として受け止める必要性が提起された。

トークキャラバンの開催に呼応した開催地の有志が企画した初めての取り組み。有職者が登壇した過去2回のキャラバンとは異なり、地元でさまざまな社会活動に取り組む5人が主役となり、意見を交わした。

基地引き取り行動に取り組む松本亜季氏は「基地建設を進める政権を変えられていない現状を見ると、(政権与党に投票していなくとも)基地建設の強行を支えている一人であると認識せざるを得ない」と語った。街頭行動では基地の引き取りに異議を唱える人もいるが「沖縄だけに押し付けたらあかんよな、と賛意を示す人もいる」とし、理解を得る大切さを訴えた。

高橋淳敏氏は引きこもりの支援を続けてきた経験を踏まえ「引きこもりは個人の問題だとしてしまうと、仕方ない、で終わってしまい問題は解決しない。基地問題も、沖縄の基地は仕方ない、という議論と似た構図がある」と指摘、捉え直す必要性を語った。被差別部落でまちづくりに取り組む県系3世の中村雄介氏は、辺野古移設問題の民主的解決を求め地方議会への陳情提出などに取り組む「新しい提案」の動きに触れた。「市民の中で議論が広まれば、議員も無視はできない」と述べ、主義主張を超え対話をする場を設け、輪を広げて行くことを提案した。