新外交イニシアティブ(ND)事務局コメント
翁長雄志沖縄県知事の訃報に寄せて
翁長雄志沖縄県知事が、8月8日、死去しました。翁長氏は2014年11月に行われた沖縄県知事選挙で、辺野古基地建設反対を掲げ、自民党支持者を含む多くの県民の支持を得て当選。その後も、司法の場や日米政府への要請などあらゆる場面で建設反対を訴え続け、7月27日には、基地建設に伴う埋め立て承認について撤回する意思を公に示しました。最期まで、沖縄の真の「負担軽減」に尽くし、建設反対の姿勢を貫きました。
翁長氏は、民主主義や地方自治、沖縄の歴史・経済やアイデンティティという観点から辺野古基地建設の反対を訴え続けてきました。これに対して日本政府は、辺野古が普天間基地移設問題の「唯一の解決策」と主張し続け、県民の強い反発にもかかわらず基地建設を強行しています。
この8月17日には日本政府による埋め立ての土砂搬入が予定されています。翁長氏の死去により副知事が知事の職務を代理することとなりますが、副知事には、翁長氏の強い意志に従って、埋め立て前に承認撤回を行うことを期待します。
新外交イニシアティブ(ND)は、辺野古基地建設について軍事・安全保障の視点から検証し、辺野古以外の解決策を提言にまとめ、日米両政府への働きかけを継続してきました。ND事務局一同は、改めて辺野古基地建設の反対を訴えるとともに、翁長氏の「撤回」を支持し、埋め立ての中止を求めます。
2018年8月9日
新外交イニシアティブ(ND)事務局